ミック・ファニング J-bay openを制す

南アフリカのジェフリーズベイで行われたWSL J-bay open に3度の世界チャンピオンに輝くミック・ファニング再び挑んだ

DSC_7943-display.JPG

南アフリカ、ジェフリーズベイ(2016年7月16日土曜日)

 3度の世界チャンピオンというキャリアを誇るミック・ファニング(AUS)が南アフリカのJ-bay openで再び勝利した。これはWSLのチャンピオンシップツアー(CT)の第6戦で、ファイナルの対戦相手はジョンジョン・フローレンス(HAW)。波のコンデションは3-4フィートだったが見ごたえは十分にあった。

 昨年のこの試合でミックは試合中にホオジロ鮫に襲われるというショッキングな事件に見舞われた。「今回の勝利は、いままでとはかなり違ったフィーリングだね」とファニング「ここに戻るのには気持ちを奮い立たせる必要があったからね。特にセミファイナルでのジュリアンとは感慨もひとしおだったよ。(ジュリアン・ウィルソンは昨年鮫に襲われたときの対戦相手)だからパドリングアウトしたときは気持ちが高ぶったし、彼と再び対戦してまた陸へと無事に戻ったときは幸せな気持ちが満ち溢れたよ。これで昨年のトラブルは帳消しとなり、僕はまた新たな道へと前進することができるのだと思う」

 今回のCTでの勝利はファニングにとってなんと22回目。J-bay openでは4回目となる。これはケリー・スレーターがジェフリーズベイで勝った記録に並ぶ。この日ファイナルに進むまでにファニングはフィリペ・トレード(BRA)とジュリアン・ウィルソン(AUS)を破った。

 今シーズンのファニングはいわゆるハーフリタイヤを宣言していて本人の意思で試合を選びスポット参戦している。それにも関わらず彼はこの勝利で総合16位から5位へとジャンプアップした。「いままで僕をサポートしてくれた人々に感謝したい」ファニング「今年は順位を気にしていないんだけど。5位だなんて信じられないよ」とファニング「いままでサポートしてくれた人々に感謝したい。すばらしいサポートを受けてきたからこの気持ちを形にしたいと思っている。今年は世界タイトルに強い意識を感じていないから精神的には楽だよ。心から楽しんで試合を戦えているかな。あとはトレッスルズの試合に出て今年はそれで終わりの予定だ。いまのところは世界タイトルよりサーフィンを楽しむことの方が重要なんだよ」惜しくも2位になったフローレンスは、総合ランキングは2位となった。現在総合1位のマット・ウィルキンソン(AUS)との差をぐっと縮め、次の試合タヒチのBillabong Proに臨む。

 さてファニングのソリッドな7.17ポイントでスタートしたファイナル。フローレンスはそれに対抗するかのように高度なエアリアルと2つのアグレッシブなターンを加えた8.50で逆転する。だがファニングはファイナル中最高の波を得て彼のトレードマークである爆発的なターンをジェフリーズの波に刻みつけ、ほぼパーフェクトの9.93を叩き出し強い印象を与えた。フローレンスは残り8分のところでエアーリバースを決めてスコアをバックアップしたがそれでも逆転には足らず。その後もフローレンスの猛追は続き2つのフルレールカーブとエアーリバースというすばらしいサーフィンを披露し8.63というポイントを稼いだが、ヒートトータルで17.70というファニングにはわずかに及ばなかった。

2016年のWSLによるCTツアーの次戦は7月25日から31日の日程で行われるウイメンズのVans US Open of Surfing